逆転裁判シリーズと「采配のゆくえ」

■両者の類似点

【アドベンチャーパート(探偵パート・戦略パート)】
 逆転裁判シリーズでは、法廷パートで戦うために必要な証拠品を集めるアドベンチャーパート(探偵パート)がある。基本的には、
(1)選択肢を選んで移動し
(2)現場検証をしたりその場にいる事件関係者から話を聞いたりして情報や証拠品を集める
(3)証拠品を収集し終わった段階で法廷パートに切り替わる
「采配のゆくえ」でも、合戦パート・説得パートで戦うために必要な情報と命令書を集めるアドベンチャーパート(戦略パート)がある。逆転裁判シリーズと同じく、
(1)選択肢を選んで移動し
(2)現場検証をしたりその場にいる合戦関係者から話を聞いたりして情報を集める。関係者から依頼を受ける、あるいは主人公から関係者に依頼をする場合もある。
(3)情報を収集し終わった段階で合戦パートに切り替わる

DS「逆転裁判 蘇る逆転」探偵パート
DS「逆転裁判 蘇る逆転」探偵パート
DS「采配のゆくえ」戦略パート
DS「采配のゆくえ」戦略パート


【バトルパート(尋問・説得)】
 逆転裁判シリーズのメインとなるのが、法廷パート。主人公は依頼人を弁護し、検察側の用意した証人のウソを尋問によって見破る。尋問では、
(1)「つきつける」で証言と矛盾する証拠品を提出する
(2)「ゆさぶる」でもっと詳しい証言を要求するといった行動をとれる。適切なタイミングに適切な行動をとることでストーリーが進む。また、
(3)一定回数以上まちがった行動を選ぶとゲームオーバーになる
「采配のゆくえ」では実際に敵軍と戦う合戦パートが存在し、合戦パートの最中に主人公・石田三成の指令をきかなくなった味方武将に対して説得を行う。説得では、
(1)相手の言い分や疑問をよく聞いた上で、それに応じる情報や物品を提出する。また、
(2)5回以上まちがった行動を選ぶとゲームオーバーになる。説得を成功させると合戦パートに戻り、ストーリーが進む。
 相手の心にあるものを見抜くという意味では、「采配のゆくえ」の説得は「逆転裁判2」から登場したサイコ・ロックに近いか。

DS「逆転裁判 蘇る逆転」尋問
DS「逆転裁判 蘇る逆転」尋問
DS「采配のゆくえ」説得
DS「采配のゆくえ」説得


【演出とキャラクター性】
 逆転裁判シリーズは、アニメ調のキャラクターデザイン動作を誇張表現したアニメーションが特徴的。主人公の心の声物品・登場人物に注目した場合のツッコミなども好評を博している。
「采配のゆくえ」でも、ω−Forceにしては珍しいアニメ調のキャラクターデザインが特徴的である。キャラクターの動作も単なる立ち絵ではなくアニメーションで表現されている。主人公の心の声や物品に注目、登場人物と会話した際のツッコミが漫画のようである。
 また逆転裁判シリーズは、主人公と彼を支える年下のヒロインのコンビが主役。「采配のゆくえ」でもこの構図は流用されている。